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年上で、社会人。
そう聞いていたんだけど。
01 第一印象
顔はいい。態度は、最悪。

会社の同僚に勧められたお見合い。
ホテルのラウンジで待っていたのは、
スーツのよく似合う男だった。
けれど、返事は短い。
こちらに質問する気もないらしい。
会話が途切れるたび、
彼はスマートフォンへ視線を落とす。
「……すみません。
何の話でしたっけ」
目の前の相手より、画面が気になるらしい。
02 これっきり
一度で、十分。

コーヒーが冷めるまで、
話が弾むことは一度もなかった。
この席を立てば、それで終わり。
もう会うこともない。
──そのはずだった。
03 数日後
なんで、うちにいるの?

数日後。家のリビングで、弟に紹介されたのは、
あの男だった。
スーツではなく、ラフな服。
入ってきたときは、楽しそうに笑っていたくせに。
こちらを見た途端、その顔が固まる。
「姉ちゃん、こいつ大学の友達」
年上の、会社員。
そう紹介されたはずなのに。
……弟の大学の友達?
最悪のお見合いには、
まだ続きがあった。