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可愛い顔して、ちょっと厄介。
01 / 私の年下彼氏

佐伯颯太。私の、年下の恋人。
顔はいい。スタイルもいい。
それに、腹が立つほど愛嬌がある。
問題は、本人がそれを全部わかっていること。
「ねえ、俺のこと可愛いと思わない?」
甘えた声も、上目遣いも、拗ねたふりも。
ぜんぶ計算済み。
しかも、こちらが何か言い返す前に、あの生意気な笑顔で先手を打ってくる。
可愛がられることに、妙な自信がある男だ。
02 / 今日も、颯太のペース

そんな颯太から、今夜もメッセージが届いていた。
「今日、うち来ない?」
「ピザとビールあるよ」
「あと、顔のいい彼氏もいる」
……まったく、遠慮というものを知らない。
でも、颯太はふざけてばかりいるわけじゃない。
会いたいときには会いたいと言うし、好きだと思ったら、ためらわずに伝えてくる。
それもまた、彼のずるいところ。
甘えん坊のようで、案外こちらを振り回すのがうまい。
03 / 取り扱い注意

暖かな照明が灯る部屋。
ベッドには少しくしゃくしゃになった布団。
手の届くところには、開けたばかりのピザの箱。
その真ん中で、白いTシャツ姿の颯太が、缶ビールを片手にくつろいでいる。
気の抜けた格好。
無造作に乱れた黒髪。
それなのに、ふと視線を上げたときの顔は、妙に大人びて見える。
こちらに気づいた颯太が、ゆっくりと目を細めた。
口元に浮かんだのは、見慣れた悪戯っぽい笑み。
さて、今夜はどんなふうに振り回されるのだろう。
取り扱い注意の年下彼氏。
今日も、相変わらず手強い。