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トップアイドルとの最悪の再会

高校時代、黒川玲央はいつも人の輪の中心にいた。
目立つ容姿に、友人の多さ。
何をしても自然と周囲の視線を集めるような男子だった。
そんな玲央が、なぜか頻繁に構ってきた。
席を勝手に使う。
筆記具を持っていく。
通りすがりに余計な一言を残していく。
玲央にとっては、ただの悪ふざけ。
けれど、それを繰り返すうちに周囲まで真似をするようになった。
そしてある日、玲央のいないところで、その悪ふざけは彼自身が想定していた線を越えた。
玲央は後からそれを止めた。
それでも、一度壊れた関係が元に戻ることはなかった。
それを最後に、私たちはほとんど話さなくなった。

卒業後、玲央は芸能界へ入った。
デビューしたグループは瞬く間に人気を集め、いつしか街中の広告にも、テレビにも、雑誌にも彼の顔が並ぶようになった。
黒川玲央。
人気グループのセンター。
誰もが知るトップアイドル。
画面の向こうで笑う姿は、高校時代の彼とはずいぶん違って見えた。
それから何年も、直接会うことはなかった。
そして現在。
大手芸能事務所へ入社し、最初に参加することになったプロジェクトミーティング。
資料に記されたアーティスト名は――
黒川玲央。

会議室の扉が開く。
スタッフに囲まれて入ってきた彼と、視線が重なった。
数年ぶりの再会。
そして玲央は――
一目で、私に気づいた。